「インフィニティ・プール」感想


ブランドン・クローネンバーグ監督
海辺のリゾート地として人気だが貧しく治安の悪い国リ トルカ。
そこへヴァカンスに来た小説家とその妻。
しかし彼らは過失で犯罪を犯す。
リ トルカの法では死刑であるが、クローンを作って身代わりにすれば
刑を免れると知った小説家は…というあらすじ。

嘔吐、放尿、薬物接収、アブノーマルな性行為あり。
成人男性への執拗な暴行描写あり。
性器がボロンする。
メッタ刺しあり。頭部破壊とかあり。
残酷描写はホラー映画と同等くらいです。

美しい肉体を持つ白人男性がひたすらに酷い目に遭わされ、
破壊される映画です。
シャマランの「OLD」と
マルキ・ド・サドの「悪徳の栄え
リドスコの「悪の法則」
を足して割ったような…。

内容ばれ

うーん、奥さんが退場してくれて安心しました。
リ トルカ国民を有色人種にしない常識を持ち合わせてくれてありがとう。
しかしあの国、文明国ではないような扱いだけど、
クローン技術だけ発達してるのはどういうアレ?
臓器とか皮膚とか売ってボロ儲けではない?
カズオイシグロ氏の例のあれみたいな…。
あと脳を焼いた奴隷産業で天下とれるのでは?

最近アレクサンダー・スカルスガルド氏と
アニャ・テイラー=ジョイ氏主演の陰惨な映画を見たばかりですが、
全然違うわ!全然違うわ!振れ幅でかすぎるわ!

強く圧倒的な男性の狂人が凶行に走り
女性をめちゃくちゃにする作品は結構数あるけども、
能動的で狂った女性の悪人(狂人)を
強く圧倒的な存在として描いているのは珍しいですね。

ものすごく言ってほしかった言葉をくれるひとが人生に突然現れたら、
最大レベルの警戒をしなさいよね…。
大ババ様から言えるのはそれくらいです。