政府機関のサイバーセキュリティエージェントである男性は、良心に従って極秘資料を盗み出すが、その巨大な秘密を守るために大規模な追跡部隊が投入され…というあらすじ。
スティーヴン・スピルバーグ監督です。
監督の生涯のテーマのうちの一つである、宇宙と地球ものです。
注意
ちょっと痛そうな描写あり。
ラストまでばれ
地球よりも優れたテクノロジー、倫理観をもつ宇宙人が地球人になにがしかを授けてくれる系SF、テッド・チャン「あなたの人生の物語」(映画「メッセージ」)ディーン・ R・クーンツ「ストレンジャーズ 」、そしてスピルバーグ監督「未知との遭遇」を混ぜて割ったような感じ。サイキックの表現はキングっぽい(「デッド・ゾーン」の、テレパシーと未来予知を受けた人々が、ESP能力者に好意的になる描写)
大筋は絶望的だけども、各シーンを魅力的に撮る超技巧でなんとか押し切った。
だって「政府は秘密裏に宇宙人と接触し、彼らを捕らえ非人道的実験を行い、彼等のテクノロジーを私物化しようとしていたが、それをよしとしない政府機関の一派が反旗を翻し、情報公開を行う」って書き出してしまうと、うわ…って感じになってしまうでしょう。でも、各シーンは面白いんです。
「グッモーニン カンザスシティ」から始まるあのシーン、意図せず未知の言語を喋りだすお天気キャスター、あそこはエミリー・ブラントの演技もすごいですが、画面に集中せずにはいられない強力な引力がありました。
「ンッ?」って箇所も無数にあります。ダイブを警戒してホテルの名前がわかるものを片付けて、拘束までしたのに、ホテル名の入ったメモ用紙を握って寝るって頭がおかしいの?とか、あんなに時間をかけてお膳立てした能力解放、覚醒後のダニエルはあんまり変わりなかったけど覚醒したの?とか、覚醒後のマーガレットの能力が数分透明化するだけでしかも熱反応は隠せないのがあまりにもしょぼすぎるとか、宇宙人は何十年もかけて何がやりたいのとか、いくらでも書ける。あ、あと宗教パートは必要かな…?人間の集団はかろうじて神を中心につながっているのに、神を超越した存在の出現はなにもかも壊してしまうという恐怖へのアンサーが、宇宙人もまた神が造られたものなのです!というのは、仏教徒として顔が90度傾いた。別に人間は神でつながっているとは思わないし(だって今戦争をしている国は無神論国ではないじゃん)、日本には金星からやってきた魔王を祀っている寺(1000年以上前からある)もあるよ…。
それと人間の子供たちが一方的に殺される映像を見ても普通に生活している私たち、および世界の報道陣が、虐待される宇宙人を見てあそこまで動揺するとは、残念ながら思えない。なのでスピルバーグ監督の撮る世界の善性が少し眩しい。共感と対話が大切だというのは確かにその通り。
善性と言えば、かつては盟友だった男性2人が主義の対立から敵同士になるやつはおいしかったです。片方は性善説の有能な男。片方は性悪説の有能な男。2人が組んでいた時代は無敵だっただろう。(手のひらに刃物が刺さったくらいでショック症状が出るとか痛みに弱いんか)
ラストはあまりよくない告知っぽいな?と私は思いました。
予告
www.youtube.com