「DOGMAN ドッグマン」感想他


今日はハリー・ポッターのルーピン先生と、
キャプテン・アメリカの親友バッキー・バーンズの誕生日です。
両氏おめでとう~。
不思議とどちらも苛烈な親友をフォローする役割なんだよね。
(キャプテン・アメリカのサイトを更新しました)

映画かんそう
「DOGMAN ドッグマン」

リュック・ベッソン監督
殺人の容疑で拘留された男性。
彼は異性装を好み、拘留前はたくさんの犬たちと共に暮らしていた。
精神科医は彼の驚くべき物語を聞く…というあらすじ。

ダークヒーロー爆誕、という宣伝文句を聞いて
そういう映画だと思って見に行ったんですが、
だいぶ違って、社会からはずれた人の話だった。
意図してないかもしれないけど2019年「ジョーカー」へのカウンターになってると感じた。

注意
人間はたくさん死にます。
主人公の少年時代に受ける虐待描写がえぐい。
犬に向けて発砲するシーンはありますが犬は無事です。
犬が人間用の料理を食べるシーンがあります。

ラストまでばれ

父親からの暴力を受け、母に捨てられ、
好きだった女性からの愛を得られず、
それでも人間の弱さを許し、
弱者を守り、愛を持ち、与えようとする。
ケイレブの中性的な顔立ちと、少し丸みが出た体、
全身に散ったそばかす、男性のような女性のような、
色っぽいような、美しいような、魅力的な見た目。
ちからで勝たないといけないとか、女を得ないといけないとか、
他者の畏怖や尊敬を受けなければならないとか、
そういうものからフリーになった、強くて優しい存在だった。
(好きだった女性にイケメンの夫がいた時点で、
ジョーカーだったらもう階段だったと思う)

ラストは、己の行動の是非を神に問うと同時に
神の采配の是非を神に問うていたように私には感じられた。
(でも脊椎の弾丸の伏線、前半でさらっと流されただけなので
みんなが覚えてるかどうかちょっと不安になった)

ところで虐待ですが、テンプレ虐待父ではなく、
兄が父を崇拝しており、支配もしておるという
短いながらもゆがんだ描写があり、唸りました。
ああいうの、好きな人は好きだろうな。

関係ないですが、
最初、ダークヒーローものだと思っていた時
ベッソン脚本作品の「ダニー・ザ・ドッグ」と設定上のつながりがあるのでは?
と思っていたがそんなことはなかった。