「陰陽師0」感想


何度も映画化されている夢枕獏さんの同名シリーズが、
オリジナルのビギニング話で、またもや実写映画に。

非凡な才能を持ちながら、出世に興味のない安倍晴明
育ての親であり師でもある賀茂忠行の心配をよそに暮らしていた。
そんな晴明に興味を持った源博雅は、
彼にある相談を持ち掛ける…というあらすじ。

SHERLOCK京極堂陰陽師を足して割ったような…。
お好み焼きに焼きそばを乗せてさらに卵ものっけたぜ!という感じ。

佐藤嗣麻子監督・脚本。
「K-20 怪人二十面相・伝」以来15年ぶりくらいに監督作品を見ました。
いつの間にか山崎貴さんとご結婚なさってた。
アクション監督は園村健介さん、呪術監修は加門七海さんです。

内容ばれ

・というか呪術と言っていい技を使える人間は皆無で
 ひとり晴明だけが例外である。
 呪術よりも推理シーンが多い。というのは意外だった。
 流行りの呪術にかぶせてこないのが気骨ある。
・冒頭の平安時代の言葉、現在の京言葉っぽいな…?
 という気はしたが全く意味は分からなかった。
 もっと聞きたい。
 しかしイントネーションや喋るスピードは何を資料にしたんだろう。
・原作博雅は男性っぽさと童子っぽさの混在する人柄だけど、
 映画の博雅はベビベビちゃんだった…。
 笛吹き赤ちゃんおじさんだった…。
染谷将太さんの顔のパーツって1つ1つ個別に動くんだよな。
大河ドラマで馴染んだ平安パルクール
・推理あり、アクションあり、呪術あり、恋愛も…!
 という豪華全部乗せだけど、
 この映画のひろまさの愛は、相手が誰といても変わらずずっと愛している
 という、大勢の人の見たがる恋愛形態ではないかもな?
 嫉妬を伴わない、性愛かどうかも曖昧なやつ。
 (でも笛が吹けなくなったら生きている意味がないって言ったよね)
徽子女王を腕の中に抱いた博雅だが、
 彼も徽子女王の腕の中に抱かれ、ついでに清明の腕の中にも抱かれている。
・ラストで突然原作の晴明になったので、
 「ゼロの晴明はそんなことを言わないのではないか」という気がしました。
・最後に動物に危害を加えてない云々出ましたが、
 もしかしてヒキガエル…?そして蟲毒くんたち…?