ディズニーによる同名アニメ実写化。
監督は(500)日のサマー、アメイジング・スパイダーマンのマークウェブ。
脚本でグレタ・ガーウィグが参加なさっています。
2012年ユニバーサル版「スノー・ホワイト」は武力vs武力!戦う白雪姫!でしたが今回そこまでの改変はない。主役はリメイク版「ウエスト・サイド・ストーリー」のマリアや「ハンガーゲーム0」のルーシーを演じたレイチェル・ゼグラー。このかたの歌声は高音も儚い印象にならず強いので、意志のあるヒロインを表現するのにぴったりです。
今回7人の小人にわりと尺を割かれていますが、個性強い皆さんが楽しそうに生活なさっていてよかった。特におとぼけがかわいかった。
ラストまでばれ
改変点は細やかで、
・白雪姫はドワーフたちの小屋の掃除をせず、
掃除の楽しさを教えて彼らに掃除をさせる。
その代わり居候もしない。
・白雪姫を目覚めさせるのは突然現れた死体愛好家の王子ではなく、
皆のために食料を盗む盗賊団のリーダーで事前に白雪姫と出会っており、
同意のうえでキスをしそうになるシーンがあった。
・白雪姫は未来に国を統治する女王として教育を受けており、
国に対する責任感を持っている。
白雪の名は、赤子の頃に吹雪にも負けず元気に育ったから。
とかそのあたりかな。
これは現実の話になってしまうのだが、敵が攻めてくるというフェイクニュースで国を動
揺させ、軍備を増強し、花(白雪)は繊細で美しいが弱い、お前たちを守れない。必要なのは強いリーダーである。と演説する女王役をガル・ガドット氏にキャスティングしたところに何らかの含みを感じる。あと「教皇選挙」でもほぼ同じ内容の演説があった。(この映画が暗に示している 「敵」が同じなのでは?)
それと最近自分の国の市民に銃口を向ける軍や警察の動画を見る機会が増えてきたが、終盤の展開はアンサーのひとつではないかと感じた。
白雪姫の女優さんが「この映画の白雪姫は王子様なんか必要としてない」とかそういう趣旨の発言をして燃えたらしい。まあ今後は、リッチで心身ともに強く美しい白人男性が冒険をして、ついでに白人美女をゲットするエンタテインメントが増えていくだろうから、反ポリコレの人は心に余裕をもって着席してほしいものです。アジア人は今後は画面に登場しないか稀に登場しても悪漢にボコされるかわいそうな弱者または空気の読めない面白系黄色人種役という状態に徐々に移行していくだろうけども。
川にはまってびしょぬれになった白雪姫のポケットから乾いたパンがでてきたシーンが話題になっていて笑ったが、弁護するとしたらあのスカートの物凄い襞が蓋代わりになったのでは? というのとあと林檎摘みの昼食に持ってきたパンなので腐りにくい、あのカチカチのパンなのでは?という理由くらいかな思いつくのは。