「サンクスギビング」感想


イーライ・ロス監督
むかし「グラインドハウス」という映画があって、

(日本では「デス・プルーフin グラインドハウス」 、
プラネット・テラーin グラインドハウス」として公開)
それは小さな映画館でB級映画を、何本も見せてくれる営業形態を再現した映画で
ホラー映画2本と、嘘の予告編を何本か合わせて1本としてあった。
その嘘の予告編の幾つかは、のちに本当に映画化されているのですが、
そのうちの1本です。

田舎町の量販店では感謝祭の特別セールを予定していたが
限定プレゼントなどを見て気の逸った住民が暴徒化し、
死者の出る騒動になってしまう。
それから1年後の感謝祭、
街の住人が猟奇的な殺され方で死んでいるのが見つかる…というあらすじ。
残酷な殺人者に襲われるホラーと、謎解き要素が同時に楽しめます。
さすが監督だけあって危なげない手業。

注意
げろあり。
エンドロール後にどうでもいい1シーンあり。
ねこちゃんにやさしい。猫は無事です。

全部ばれ

犯人とその動機は大体わかるんだけど
私はてっきりプラトニックなラブだと思ってたら
バチバチの不倫だったので笑った。
旦那もヤツを殺す権利はあるということになるな。
ああいう、ケアパワーが1億くらいあって
周囲の男性全員を狂わせるタイプの魔性の女性、
ワールドワイドにいるんだな。

グラインドハウスの予告のほうは
もっとポロンピロンがあって、
殺し方もエログロだった気がするが、
さすがに上品になった。
しかし男の殺し方はあっさり、
女の殺し方はじっくりねっとりというのは20世紀のホラーっぽい。
偶然30歳監督の撮ったホラーと連続で見たが、
若者の描き方が違うな、というのは分かる。

この映画のファイナルガールは
なかなか機転が利くタイプなので見ていて安心できる。

一応犯人当て趣向もあると思うんだけど
あまり厳密に推理できるタイプではない。
とくにパレードのあたり。
パレードと言えば、七面鳥の着ぐるみの目から舌が出ていて
縫製ミスかなと思ったが、
七面鳥の口ばしの上から垂れる肉垂を表現しているようだった。
写真を検索して「キモッ!」ってなった。